リスニングができない…だから英語が上達しない理由とは?
先日、こんなご相談を受けました。
「TOEICのリスニングを一生懸命勉強したのに、点数が全然伸びません。リーディングは上がったのに、リスニングだけはいつまで経ってもダメなんです。何がいけないんでしょうか?」
このように、TOEICのリスニングスコアが伸び悩む原因にはいくつか共通点があります。ただ問題は、単に点数が上がらないことだけではありません。リスニング力が上がらないと、仕事の場でも大きなハードルとなってしまいます。
この記事では、TOEICのリスニングスコアが上がらない理由を掘り下げ、効率的に改善するためのステップをお伝えします。
目次
1. TOEICのリスニングが伸びない理由
TOEICリスニングのスコアが伸びない理由として、以下のポイントが考えられます。
- 音声変化への対応不足:英語特有の音のつながり(リンキング)や音の省略(弱形)に慣れていないため、音が「消える」ように感じる。
- スクリプトに頼りすぎている:目で読めば理解できるが、音声だけになると追いつけない。
- 単語の意味ばかりを追いがち:単語単位で理解しようとするため、文章全体の流れをつかめない。
例えば、“Could you hand me the report?”が“Cudya handme the report?”のように聞こえると、全く別の言語に感じてしまうことがあります。
2. TOEICスコアに必要なリスニング力とは?
TOEICのリスニングセクションで高得点を取るためには、以下のスキルが重要です。
- ナチュラルスピードに慣れる:ネイティブスピーカーが使う自然なスピードの英語を聞き取れるようになる。
- 音声変化を理解する:実際の会話で使われる発音やリズムを聞き分ける力。
- 文脈を推測する能力:全ての単語を理解するのではなく、文脈から意味を推測する力。
TOEICは日常会話やビジネスシーンを想定したテストですが、教材の音声がクリアで人工的なことも多いため、実際の会話と異なる点があります。そのため、テストだけを意識した勉強では限界があるのです。
3. TOEICリスニングを伸ばすためのステップ
TOEICのリスニングスコアを効果的に伸ばすためには、次の3つのステップを実践しましょう。
- フォニックスで音声の基礎を固める
英語の音声ルールを理解することが、リスニング力向上の土台となります。例えば、“ship”と“sheep”のような微妙な音の違いを聞き取る力を鍛えることが重要です。 - 音声変化に慣れる練習をする
リンキングや音の省略を意識しながらリスニングすることで、実際のスピード感に対応できるようになります。例えば、“I’m going to”が“I’m gonna”と聞こえるような変化を理解することが必要です。 - 実践的な素材で耳を鍛える
TOEIC対策だけでなく、TEDトークやニュース、ポッドキャストなどの実用的な英語を取り入れることで、試験以外のリスニング力も高まります。
4. TOEICリスニング練習法
具体的な練習方法を以下にまとめました。
- シャドーイング
TOEICの公式問題集やリスニング教材を使い、音声を聞きながら声に出して繰り返す練習です。英語のリズムとイントネーションを体に染み込ませることができます。 - ディクテーション
聞いた内容をそのまま書き取る練習です。特に聞き取れなかった箇所を重点的に復習することで、弱点を明確にできます。 - セクションごとの集中練習
TOEICのリスニングセクション(写真描写問題、応答問題、会話問題、説明文問題)ごとに特化して練習を行い、それぞれの特徴に慣れることが重要です。
5. スコア以外に目を向けることも大切
TOEICのスコアは目標達成の指標の一つですが、それだけが目的ではありません。リスニング力が実際の会話やビジネスシーンで活用できるものでなければ、試験勉強の効果が薄れてしまいます。
実際にビジネスの場で役立つリスニング力を身につけるために、TOEIC対策だけでなく、実用的な英語にも触れる機会を増やしましょう。
まとめ
TOEICのリスニングスコアが伸びない原因を明確にし、適切な練習法を取り入れることで、確実にスコアアップを目指すことができます。ただし、試験対策だけでなく、日常やビジネスで使えるリスニング力を意識することが大切です。
試験の点数だけでなく、「本当に聞き取れる」という実感を持てるようになると、英語学習そのものが楽しくなります。あなたも一歩ずつ、確かなリスニング力を身につけていきましょう!